初恋 三十六番  「星月夜」

人物の線はほぼ決まったのですが、背景の色のイメージが未だ決まっていません。 それで今回は幾つかの候補をパソコンで作りました。

毎日その画像を見ながら、これからゆっくり決めたいと思っています。 墨線が彫りあがるまでにはまだひと月ほど有るので。


それにしても、パソコンは便利ですね。 感じを見るために何枚も色違いの下絵を描かなくても良いのですから。

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2007 oct 26th

粗彫りが終わった墨版。  未だどの線も二倍以上は太い。 これから中彫り、仕上げの彫を経て完成します。ここからの彫は、写真右上に見えるルーペで線の彫上がりを確認しながらの作業になります。

この版木は、以前吉田遠志先生から頂いたもの。 赤味のある山桜のむく。

中彫りが終わった墨版。 周りのさらい(不要な部分をとりさること)もほぼ終了。 次の仕上げ彫りでは、全ての線をもう一度見直して、太いところを削り、また線も、流れるような美しさを持つ様に仕上げます。あとは髪の毛を彫っておしまい。

部分を拡大したもの。画面で見ると 実際のサイズより1.5倍ほどになっているようです。

仕上げの彫が終わりました。 この段階で下絵にあった赤い蛾は、入れないことに決めました。 彫りながら下絵を何日も見ているうちに、やはり蛾がいると視点が左右に別れ、人物に集中出来ないと考えたからです。